今日,スピードを求められる電子機器開発においては,経験の浅いメンバーに対し,昔のようにOJTで「失敗を経験させ成長を促す」という方法を取りにくくなっています.このため,経験がまだまだ物を言うEMC・ノイズの世界においては,問題を迅速に解決できる人材が不足しています.
座学だけで,そのような人材をすぐには養成できないことは,そうかも知れません.ですが,少しでも自力で解決の糸口を掴む力を付ける,材料をご提供したいと思います.まずは,学ぶ方々のEMC・ノイズに対する経験や知識を伺い,また,製品分野に応じ,教材をカスタマイズしてご提供いたします.
(1) 理論先行の講義は致しません
高周波回路やEMCの教科書の中には,初めから電磁理論の数式ばかり並んでいるものがあります,これはこれで重要ですが,現場の技術者が望んでいるものは大学の講義ではありませんから,数式ばかりでは眠くなってしまいます.「EMCとは何か」「電波はなぜ出るのか」から始め,知識を整理して,設計の事前検討やトラブル時の対応に応用する力を付けて行きます.
(2) 御社の製品に沿った内容にカスタマイズいたします
小型卓上機器の開発に、数10Aも流れる電源に入れるノイズフィルタの実装法を講義するのはあまり意味がありません。御社で,設計対象となる「現物」である,基板,ケーブル(ハーネス),メカに適した内容の,エミッション・イミュニティとその対策に話を展開して行きます.一般論ではなく,御社の製品分野に沿った個別の内容にいたします.
(3) 設計プロセスへのフィードバック材料もご提供可能
EMCやノイズ対策は,問題の原因が分かると,後になって,「やるべきことをやるだけだった」ということに気付くことが多いものです.では,それを「事前にやれるようにするにはどうすればよいか」という,問題提起に繋げることが重要です.各種のレビュー,事前の評価ポイント…各々にノイズの観点を入れることで,試作段階から完成度が向上する(=EMC・ノイズ対策に時間を掛けない)ことを目指します.