ここでは,前職での業務内容,経験した技術分野などをまとめています.


1.EMC・ノイズ設計及び対策

EMCやノイズ関係では,下記のような経験・実績があります.

医療機器のEMC設計と対策,試験

医療機器のEMC(IEC 60601-1-2の範囲)設計・対策は,前職の主要製品であるX線撮像(一部装置では発生装置側も含むシステム),内視鏡,超音波を対象としてきました.また,医療機器ではありませんが,生化学分析装置(IEC 61326-1の範囲)といった製品群のEMC設計と対策をしてきました.
これらは,製品分野ごと,また対象とする市場ごとにEMC対策の勘所が異なります.各製品とそこに要する対策を,幅広く経験できたことが,今の大きなベースになっています.

医療機器EMC規格改訂の対応

規格は「生もの」で,年々更新されて行きます.医療機器のEMC規格(ここでは IEC 60601-1-2を指します)も,2014年に大改訂があり,米国(FDA)→欧州(EN)→日本(JIS)の順で強制化が始まります.
私は,改訂の2年前からドラフトを読み込んで,設計で対応すべき事柄を検討してきました.試験規格値が厳しくなったため,この改訂への技術面での対応は,お困りの方も多いと思います.是非ご相談下さい.

医療現場のトラブル対応

電源ノイズや他社製品からのノイズを受けて,担当製品のクレームとなり,医療現場に出向いて対応した経験があります.医療現場特有の注意点(医師,技師とのコミュニケーションギャップの埋め方,メーカーサービスへの技術的説明の仕方など)を考慮に入れた対応が可能です.

EMC・ノイズ・アナログ設計の指導・相談

社内で,設計段階の数多くの基板,ユニットでフロントローディング設計とすべく,特に若手を相手にレビューを行い,また,実地での対策を教育として行ってきました.ですので,とかく電磁理論を振り回す分かりづらいEMCやノイズ問題を「知識経験が少なくても分かる」ようにご説明することができます.


2.アナログ回路設計

アナログ回路関係では,下記のような回路の設計実績があります.

光センサ周りの低ノイズ増幅回路

「センサ」と大くくりにしてしまいましたが,具体的にはCCD等の撮像素子や,フォトダイオード等の高感度センサ等です.撮像素子では駆動系のノイズの回り込み,高感度センサでは外来ノイズの遮蔽等,適材適所の実装技術がキーになります.

A/D,D/A変換回路(12-16bit,数10MHzサンプリング程度まで)

アナログからデジタルへ,また,デジタルからアナログへの橋渡し部分です.低ノイズなアナログ回路とノイズの多いデジタル回路の接点になるため,A/Dコンバータ,D/Aコンバータと周囲の実装技術がキーになります.コンバータICのパスコンの位置一つでS/Nが変わります.付随して,コンバータICのダイナミック特性の評価技術も持っています.

音響光変調素子(AOM)ドライブ回路

あまり一般的ではありませんが,光学結晶の中に数100MHzの超音波を立てて,周波数で光の屈折方向を高速に制御する回路です.周波数域はVHFからUHFですので,ミキサやダイオードスイッチ等RF部品を使い,ケースは完全密閉します.

ハイパワーレーザダイオードドライバ

1個1Wから数Wの出力を持つハイパワーレーザーを数十ch,別々にパルス的に点滅させる駆動回路の設計経験があります.大電力の放熱から,高速変調を得るための,インダクタンス分の小さなプリント基板実装まで,経験しています.

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