このページは趣味の無線とEMCの関係や,大学での研究,サイト運営について書いています.私のプロフィールの一部として,気楽にお読み下さい.


1.アマチュア局開局と100W出力のインターフェア

私の趣味は,中学の頃から始めた無線(アマチュア無線)と電子工作です.高校で第二級アマチュア無線技士を取って,いきなり住宅地の中で出力100Wの予備免許をもらってしまったのが,インターフェア(他への電波干渉)地獄,いえ,電磁波とのリアルなお付き合いの始まりでした.

当時は100W局に保証認定という簡易な方法はなく,郵政省の検査官が落成検査に立会います.予備免許で試験運用し,事前に,周囲の家からインターフェアがない旨の確認書を取付けておけば,本物の?スペアナを持ってこられて,放送局並みの検査をされたりすることはなく,書面のチェックのみで済むのですが,そう簡単には行きませんでした.

殆どのお宅には問題がなかったのですが,あるお宅だけは,100Wも出さずとも,テレビの画面がグチャグチャになるのです.よく見ると,200Ωの平衡フィーダーと,75Ωの同軸ケーブル(3C-2V)が「直に」繋がれていました.自分の家も無害ではなく,特定の周波数で,インターホンが勝手に鳴り出したりしました.

予備免許期間は半年です.あれこれこじつけた理由書を電波監理局(当時)に提出して,もう半年延長していただきました。そして,苦しみながらも問題を一つ一つ潰して,開局と相成りました.検査官が家に来られ,その場で手書きで免許の年月日を入れて,手渡された時は,感激でした.そのコールサインJO1GXKから,今のドメインgxk.jpを取っています.大人になってから,この時に苦労した経験が仕事に活きようとは,思ってもみませんでした.


2.大学での研究は無線ではなくレーザー

大学名をご覧になった方は,無線通信関係だろうと思われるかもしれませんが,大学,大学院共に高出力レーザーです.詳しいことは省きますが,エキシマレーザーという紫外線のパルスレーザーで,小出力のものは半導体リソグラフィーに使用されています.
パルス出力なので,高電圧,大電流のパルス電源を必要とします.一方,現象の測定に用いるフォトダイオード等は微小出力なので,これを電源のノイズから守るのに,指導教官(も無線家でした)からは,多くの理論と実践の知恵を授けていただきました.
ノイズを「得体の知れない,ワケの分からない現象」と捉えるのではなく,その性質をよく見て「物理現象」と捉えれば,各種の法則を当てはめられます.その法則の中から,ノイズを断つ,あるいは,ノイズを他に逃がすように選んで手立てを講じてやれば,被害を防げるのだ,という基本的な考えに至ったのは,この頃からだと思います.


3.サイト運営

無線工学関係では,第一級アマチュア無線技士(一アマ)の国家試験を題材にして,工学の基礎を解説しています.私自身,大学の電磁気の授業は,正直なところ,よく分かりませんでした.授業の間は理解でき(たように感じ)ても,暫くして演習の時間になるとさっぱり…,が日常茶飯事でした.
社会人になって,一陸技等の勉強をする中で,「ああ,あれはそういう意味だったのか」と思うことしきりで,それなら,ということで仕事の合間にちょこちょこ積み重ねて作ったサイトです.
一アマ受験者よりも,大学の授業や無線・回路関係の検索から来られる方が多いようで,大学の講義資料に図が使われていたり,企業から時々問合せがあったりします.