ここでは,技術士をはじめとするEMC及び通信系の保有資格について,ご説明しています.


1.技術士について

「技術士」という資格は,一般の方にあまり馴染みがなく,技術者の中でも建築,土木,インフラ系の会社以外では,まだまだ知名度があるとはいえません.ここでは,少しこの「技術士」のPRを兼ね,お客様に少しでも安心して仕事を任せていただきたく,資格の内容をご紹介したいと思います.

技術士とはどういう資格?

国家資格です.国家試験に合格し,さらに文部科学省に登録して,「技術士」を名乗ることができます.法律上の定義は,文部科学省管轄の「技術士法」第二条第一項に「科学技術(人文科学のみに係るものを除く)に関する高等の専門能力を必要とする事項についての計画,研究,設計,分析,試験,評価またはこれらに関する指導の業務を行う者をいう」と定義されています.
業務が法律で規定されていて,それ以外の人が行ってはいけない「業務独占」の弁護士や医師とは異なり,「名称独占」資格です.これは,技術士でない人が技術コンサルティングを行ってもよいのですが,その際,「技術士」を名乗って業務を行ってはいけない(処罰の対象)ということです.

細分化された技術部門

一言で技術,と言っても大変広いので,下記の21分野(総合技術監理は特別なので実質は20分野)の技術分野に分かれています.(試験問題も別です)
機械,船舶・海洋,航空・宇宙,電気電子,化学,繊維,金属,資源工学,建設,上下水道,衛生工学,農業,森林,水産,経営工学,情報工学,応用理学,生物工学,環境,原子力・放射線,総合技術監理
私は、電気電子のみですが、マルチに活躍されている方は,一人で複数部門の資格をお持ちです.

技術士の義務,責務

上記の技術士法は,試験に合格・登録後も技術士としての義務,責務を以下のように定めています.
(1) 秘密保持の義務…お客様の秘密は守ります
(2) 信用失墜行為の禁止…法的にも倫理的にも問題のある行動は許されません
(3) 名称表示に関する義務…自分の専門分野を「○○部門」と表示します
(4) 公益確保の責務…法律に反するような要求は受けません
(5) 資質向上の責務…常に能力を高める努力をしなければなりません

日本技術士会について

日本技術士会は,技術士試験を行うとともに,技術士の組織として上記の法の趣旨の実現のため,綱領,宣言などを遵守することを会員に求めています.

技術士倫理綱領
技術士プロフェッション宣言


2.EMC・通信(主に無線)の資格について

技術士以外の資格について,簡単にご説明します.前職には,直接関係のない資格も多いので,資格オタクとも言われていましたが,電気や電子の様々な分野で,必要な技術を学ぶことができて,勉強したことは無駄になっていません.

分野資格の内容
(1) 強電系第二種電気工事士…会社内で実験装置に電力を引くため取得せよ,と命があって取りました.弱電系ではまずやらない,電工ナイフの使い方と三相交流を学びました.
(2) 有線通信系電気通信工事担任者…旧制度の「アナログ・デジタル総合種」です.電話が通じる原理と待ち行列理論が何を意味するのか,を学びました.
電気通信主任技術者…伝送交換と(通信)線路です.システムの故障率と信頼性に始まり,無線基地局の配置,光ファイバの海底敷設まで,通信システムの世界の基本を学びました.
(3) 無線通信系第一級陸上無線技術士…空中線電力(出力),周波数に関わらず,全ての放送局や無線局の技術操作に従事できます.今でも,私がEMCに関われるのは,この受験の時に勉強した「電磁波とは何か」が頭にあるからだと思っています.
(4) EMC関係iNARTE EMC Engineer…米国iNARTE (Exemplar Global)の資格で,日本ではKEC関西電子工業振興センター(KEC)が代行して試験を行う民間資格の扱いです.世界で唯一,EMC技術の資格と言っても良いものですが,日本に1000人程しかいないため,業界関係者以外にはほとんど知られていません.
iNARTE EMC Design Engineer…上記と名前が似た資格ですが,EMC Engineerがどちらかというと,EMCの試験工程寄りなのに対して,こちらは設計寄りの力を問われます.iNARTEとKECの共同運営の資格です.
(5) 神奈川県医療機器開発コーディネーター…これは「資格」ではありませんが,県のヘルスケア・ニューフロンティア政策推進の一環で,専門家として,中小企業の医療機器参入をサポートする役割です.